東北地方、宮城県の南三陸町は水産養殖管理協議会(ASC)と森林管理協議会(FSC)の両認証を取得した世界初の自治体です。

両認証の取得は、南三陸町役場で開催された国際認証シンポジウムで主要テーマとして取り上げられ、2011年3月の東日本大震災で発生した津波により壊滅的な被害を受けた南三陸町による、持続可能な開発への様々な取り組みが紹介されました。

シンポジウムでは、日本エシカル協会代表理事および日本サステナブル・ラベル協会理事の末吉里花氏、FSCジャパン広報・企画担当の河野絵美佳氏、ASCの日本ジェネラルマネージャー山本光治氏による講演も行われました。また、佐藤仁南三陸町長も参加され、持続可能な環境に対する町の公約が強調されました。

「水産養殖の認証と森林管理の認証をあわせて取得された南三陸町の皆様に、心よりお祝い申し上げます。南三陸町の 社会的責任と環境保護に対する同町の取り組みは、南三陸町の人々の確固とした価値観の証でもあります」とASCの日本ジェネラルマネージャー山本光治氏は述べています。

「日本全国、特にこの地方において、認証と責任ある水産養殖への取り組みが増加していることを非常に嬉しく思います。ASC認証とFSC認証の両方を取得されたことで、南三陸町は持続可能性を追求する運動におけるリーダーとして、世界で認知されることでしょう。」

 

写真左から:日本サステナブル・ラベル協会 末吉里花氏、佐藤仁南三陸町長、FSCジャパン 河野絵美佳氏、ASC日本ジェネラルマネージャー 山本光治氏、FSC認定森林代表 佐藤 太一氏、ASC認証牡蠣養殖者 後藤清広氏。

持続可能な開発への取り組み

南三陸町は宮城県の北東部に位置しています。この地方は北上山地から海沿いの志津川と歌津に向けて広がる生い茂った森で知られており、太平洋に面した志津川湾沿岸への玄関口でもあります。

志津川湾地域における水産養殖の始まりは19世紀に遡ります。ところが、2011年の東日本大震災により南三陸町の95%は壊滅的な被害を受け、この地域の水産養殖も全損してしまいました。

地域の復興に際し、南三陸町は地域の成長と持続可能な開発を守るという新しい戦略を採択し牡蠣養殖の方法も再検討しました。具体的には、生物学的・環境的に最適な密度を考慮した養殖場の設置、養殖場下の堆積物に含まれる有機堆積物管理の改善などが挙げられます。

全体の結果を向上させ、地域資源と新たに定めた持続可能性への取り組みをより良く管理するため、養殖関係者は宮城県漁業協同組合志津川支所のもとで様々な意見交換をし、力を合わせています。その努力は、2016年3月に宮城県漁業協同組合志津川支所が牡蠣養殖場として日本で初めてASC認証を受けたことで、広く認められることとなりました。

ASC認証を受ける養殖場は、パフォーマンスを基準にした計測可能な要件を満たす養殖場に限られています。ASC二枚貝基準の認証を受けた牡蠣養殖場には、二枚貝の養殖が環境と社会に与えるマイナスの影響への対応が求められます。また、この基準では、児童労働者の就労やあらゆる形の強制労働の禁止など、国際労働機関(ILO)の主要方針に基づいた厳格な要件の順守も求められます。ASC認証を受けたすべての養殖場は、安全でフェアな労働環境を実現しており、従業員は適切な賃金のもと規定労働時間で就労しています。

Published on
水曜日, 14 2月 2018
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